隠しても無駄ですよ、先輩。〜芋女を演じる私と、全部お見通しな後輩〜
目の前に広がってる光景に、思わず頭がパンクしそうになる。
チャイムが鳴ったから、授業が終わってきたのか……って、そんなことはどうでもいい。問題は、クラスメイトでもない、なんなら同級生ですらない、後輩の宮村がここにいること。
「なんで…っ、あっ……」
「深月!!」
距離を置こうと後ずさりすることに必死だった私は、後ろにあった椅子に気づかず、ひなちゃんの焦った声を聞きながら、体がどんどん傾いていった。
今から受け身……いや、もう間に合わない。
でもこのままじゃ、頭から落ちちゃうっ……。
ーーぎゅっ。
「いっ…ててて、、」
…な、にが起きてる……?
転んだ拍子にメガネが取れちゃって、目の前の状況を把握するまでに時間がかかった。
そうだ、顔。顔を見れば、誰なのかわかる。
視界の悪い状態でなんとか確認しようと、目を細くして近づいた。
「……い、ちじょう……先輩、、さすがに顔、近いです……」