アスタリスクの救済
出逢い
「ごめん蓮見さん、このプリント運んでくれる?」
げ、と思った。私は誰よりも頼みやすいのだろう。
文句も言わないし、きっと嫌な顔もしていない。
曖昧に頷いてから、それを手渡された。
「これ、どこに持っていけばいいですか」
「職員室で! ごめんね、先生今ここ去れなくて」
「いえ。大丈夫です。運んできますね」
教室の扉をくぐった瞬間、ムッとするような熱気に包まれた。
まだ四月なのに、こんなに暑いなんて。
地球温暖化が進んでいることを、一歩床を踏みしめるだけで感じさせられる。