キスから始まる恋は甘くて苦い
 だけど、幻滅されたと思ってた。

 彼女の気持ちを考えず、嫌われてもおかしくないことをしてしまったのだから。

 なのに、好きだって……?

「夢じゃないです」
「…………」
 
 あたたかい左手が頬を撫でてくる。蒼一の目に涙の膜が張り、ほたるは目を細めた。

「蒼一さんが大好きです」

 見返りなど求めていない迷いのない眼差し。けれど緊張のためか声は震えている。

「気持ちより先に、その……キス、しちゃったから。自信がなかったんです」
「そんなん、俺だって……」
 
 言い切るより前にほたるは蒼一の唇をキスで塞いだ。

 ああ、なんだ。

 めちゃくちゃ想いが込もってんじゃん……

 優しいキスに蒼一は瞼を下ろしてほたるの背に手を回した。離れては見つめ合い、何度も唇を重ねる。

「俺も好きだよ」

 合間に甘い囁きを交えてほたるを強く抱きしめた。

「はじめて会ったときから。たぶん、ヒトメボレ」
「本当ですか?」

 甘えるように寄り掛かる彼女の髪を撫でる。
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