キスから始まる恋は甘くて苦い
「良かったよお」
「桂ちゃん、苦しいよ」

 微笑みながら桂の背中を撫でるほたるが省吾には少し大人びて見えた。恋が叶った副産物だろうか。
 
 まあ、気持ちが伝わって良かったよな。

 大将は少しくらい痛い目を見た方が良いと思うけど……と、心の中で舌を出す。

 でも、まあ……好きな人の親友だから、幸せになってもらわないと困るしな。

「いつまでじゃれ合ってんだ」

 省吾は桂をほたるからはがし、そのまま自分の腕の中に閉じ込めた。

「ちょっ、渡?」

 驚く彼女の耳に唇を寄せる。ほたるを見ていたら、気まぐれに自分の想いを伝えてみたくなった。

「こんなときに何よ……ばか」

 省吾の突然の告白に、桂は顔を赤くして彼の胸を力なく叩いた。


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