通りすがりの俺様
 
 

「まあ、俺たちを花火に誘い出しているうちに、お前の家に侵入し、お前のつづらを盗み出してるのかもしれないしな」

 俺もお前の家に行って確認してやるよ、と帰りの車で一鷹が言う。

「いや、結構ですよ」
「確認してやるよ」

 自宅の玄関に立ったいずるは、
「ほら、鍵かかってますよ」
と言ったが、

「こんな家、鍵がなくても入れるぞ」
と一鷹は言い出す。

「こんな家ってなんですかーっ」

 入りたいあまりに家にケチをつける一鷹と揉めたりしながらも、特等席で花火も見られたし、まあ、よかったかな、といずるは矢端に感謝した。

  


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