通りすがりの俺様
「せめて、パーソナリティーとハガキ職人くらいの関係になれ」
「……今も、ハガキ職人って言うんですか?」
今はメールとかでは?
と一鷹が兄に訊いている。
すっかり空になったケーキの皿を見ながら、いずるは呟いた。
「……私がみなさんにつづらの中身を言うのが嫌なのは、それを知って、相手が豹変してしまうのが嫌なのかもしれません」
「そうだな。
一鷹、気をつけろよ。
すごいお宝でも目の色変えたりするなよ」
と兄は一鷹に忠告しているが、
いや、あなたはもう豹変しています、
といずるは思っていた。
「ちょっと外に出ましょうか」
といずるは二人を誘う。