通りすがりの俺様
「来ないようには言った。
 不審な人につきまとわれているから、家を借りるんで。

 親たちがウロウロしたら、その不審者と間違うから来るなと」

 さすがに親御さんを不審者とは間違いませんよ……。

「いいなあ、豪邸そう」
と兄が言い出す。

「家賃払うから、俺も住んでいい?」

「家賃払ったら、住んでもいいのなら、僕も住んでもいい?」
と矢端まで言い出した。

 そこで、一鷹も少し考え、
「じゃあ、俺も家賃出すから――」
と言う。

「いや、水内さんは自分ちの持ち家ですよね……」

 誰に払うんですか。

 親御さんかな……。

 はは、といずるは苦笑いした。

 



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