通りすがりの俺様
「いやいや。
 俺が愛しているのはいずるだけですから」
と一鷹が大真面目に秀に答えている。

「モテそうなのに、もう一人に絞っていいわけ?」

「いずるは俺の太陽ですから。
 いずるがいないと俺の毎日は明るくないので」

 な、なに恥ずかしいこと言ってるんですか、といずるは赤くなって俯く。

 だが、そのとき、一鷹がふと気づいたように呟いた。

「そういえば、俺たちにとって、太陽はたったひとつの太陽ですが。
 銀河系には太陽型の恒星、たくさんありますよね。

 ……ああ、でもまあ、いずるは俺の太陽なので」
 一鷹は一応、という感じに、もう一度言った。

「あの、今の『たくさんある』のくだりいります?」
「ねえ、今の『たくさんある』のくだりいる?」

 秀と二人で、思わず、そう言っていた。

 


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