通りすがりの俺様
二人と別れ、戻ろうとしたいずるは、こちらを見て立ち尽くしていた佐保子に気づいた。
佐保子が一鷹と話しながら行ってしまう秀の背を見ながら、
「あの人は……
私の好きな方の矢端さんっ?」
と訊いてきた。
「いや……そもそも、どっちが好きなの?」
と問うてみたが、わからないっ、と佐保子は苦悩する。
「あっ、でもそうっ。
イケメンな方」
顔、一緒じゃん……。
「長身な方っ」
背格好も一緒だよ……。
「ちょっと悪い人な方っ!」
「どっちもだよ」
と口に出して言ってしまっていた。