通りすがりの俺様
土曜日。
みんな意外と仕事のようなので。
というか、兄すらも仕事だったので。
真面目に仕事はしてるんだ、と当たり前のようなことを思いながら、いずるは家の近所に散策に出てみた。
危なくないよう、自宅から離れた場所に家を借りてくれているのだが。
実は、この辺りにはたまに来ていた。
美味しい豚骨ラーメンの店があるからだ。
そして、ここには、ここでだけ出会う友人がいる。
いや、何度かカウンターで隣になっただけなのだが。
不思議に話が弾む相手だった。
まあ、今日はいないか。
いつも出会う日と違うもんな。
第三日曜の十一時くらいに行くといるのだ。
それで一緒に並んだりする。
おっと、開店前に着いてしまった。
結構並んでる、と思ったら、列に並んで、スマホを見ていた男が顔を上げた。
「あ、こんにちは」
といずるは挨拶をする。