通りすがりの俺様
「建築会社の話が出たとき、もしかして、うちが請け負ってたりするかなとは思ったが。

 どのみち、俺には関係ないし。

 っていうか、お前の思う俺のヤバイ話はしない方がよかったんじゃないのか?

 なにもしないままなら、いずるは俺とハッピーエンド。
 矢端たちはフリーのまま」

 その方がいいだろ、と一鷹は佐保子に言っているが、
 いやいや。
 なんですか、その唐突なハッピーエンドは、と思いながら、いずるは聞いていた。

「だって、せっかく調べたしっ。
 ……いずるが知らないままってのも可哀想だし」

 ありがとう。
 ちょっと付け足しっぽいけど。

 っていうか、そのわりにすごい追い詰める感じに登場したけど。

 まあ、黙っていられなかったのは本当だろう、と思う。

「ともかく、俺はこの件には関係ない。
 お前、いずるが矢端たちと暮らすのが羨ましいなら、一緒に住め」

 一鷹の言葉に、えっ? と佐保子の声が跳ね上がる。
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