通りすがりの俺様
「そんなうれし……

 あっ、でもやっぱり駄目ですっ。

 ドラマティックにイケメンに騙されたいのに。

 すっごい素の素朴な矢端さんとか、秀さんとか見たら、恋がさめるかもしれないしっ」

 素朴に魚焼いてる秀さんもなかなか素敵ですよ……。

「悪い男が好きなら、秀だよね」
と矢端は秀に佐保子を押しつけようとした。

「いや、お前だろ。
 お前、二年くらい前に、十歳くらいの子を、これあなたの子なの、とか言われて連れてこられてたじゃないか」

「あれはないよね……。

『あなたの子よ!
 ほら、髪型そっくりでしょっ!?』
 って言われたんだよ。

 髪型なんてどうにでもなるよね~」

 いや、秀さんが言っているのは、『二年くらい前に、十歳の子を連れて来られた』というところなのでは?

 矢端さん、今、おいくつでしたっけ?

 などという話をしているうちに、うやむやになった。
  




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