通りすがりの俺様
「ここ、いいですか?
 デザート買いに行ってる間に、さっきの席なくなっちゃってー」

 ……一緒に引っ張られて買いに行ったいずるは見ていた。

 いずるの同期、水鳥七人(みずどり ななと)とその彼女らしき女性が、強引に網代木にさっきの席に座らされていたのを。

 みんな七人のことも気に入っていたようなのだが、あの彼女っぽい人ができてからは眼中にないようだった。

「ね、いずるっ」

「……あ、……はい」
といずるが言って、みんなその窓際のテーブルに一緒に座らせてもらう。

 なんかこう……

 いろいろ見習いたいな、網代木さんたち、と思いながら、いずるは昔風の銀の器に入ったプリンを食べた。
 



< 232 / 307 >

この作品をシェア

pagetop