通りすがりの俺様
「まあ、ここ、人の出入りは多いけど。
 そういえば、仕事中なら、そんなに入ってこないかもね。

 うち、制服ないから着替えるとかする人いないんで、男の人も場合によっては入っても言われないかも。

 棚の上に使わない備品なんかもあるから、女子社員に断って、おじさんがそこのダンボールとか取りに来ることもあるしね」
と言っていた有沙が、

「そういえば、忘れてたわっ」
とハッとしたように言った。

「あんたのロッカーに花を一輪入れておく嫌がらせをするのを!」

「……それ、カップラーメンでお願いしたはずですが」
といずるは言って、

「だからそれ、嫌がらせにならないじゃない」
と言われる。

「そんなことより、ここ、監視カメラつけてやろうかしら。
 抑止力になるじゃない」
と有沙は高い棚の上などを見る。

 私の事件の時には言い出さなかったのにっ。

「それより、誰か盗撮用の隠しカメラとかつけてないのっ?

 そしたら、このロッカールームでの不埒な行為が録画されてるかもしれないのにっ」

 ないのなら、私がつけるっ、と言い出す有沙を、
「それは犯罪ですよっ」
「高石さん、落ち着いてっ」
といずるたちは慌てて止めた。

 


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