通りすがりの俺様
「……え、いや~。
 荷物置いてきてから言いますよ」

 そういずるは言った。

 ペタペタ廊下を歩きながら考える。

 ――いいおうちだよな、ここ。
 なんかすっかり我が家だ。

 『いいおうち』とはもちろん、ここに住む人たちのことだ。

 いずるは足を止め、キッチンの灯りを振り返る。

 だけど、黙っているわけにはいかないしな……と思いながら。

 


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