通りすがりの俺様
「ここ、エレベーターがありますよ」

「えっ?」
と先を歩いていた一鷹たちが戻ってくる。

「エレベーターだっ、すごいっ」
と兄が感動し、

「でも、ここにあっても、使うことないよな」
と一鷹が言う。

 いずるはなんとなく、エレベーターのボタンを押して、扉を開けてみた。

 すると、そこに、そこそこの大きさのホワイトボードを抱えた秀が仰向けに倒れていた。

「秀さんっ?」

 秀はすぐに目を覚ました。

「いった~っ。
 大丈夫? 僕、死んでない?」

「しゃべってるから死んでない」
と一鷹が言う。

「自分ですっ転んで頭打ったの?
 誰かにやられたの?」
と矢端が問う。

「両方」
と秀は言った。
< 266 / 307 >

この作品をシェア

pagetop