スパダリ御曹司はスパダリ偽装妻を溺愛で囲い逃がさない
穴山様はきっとお部屋のことでのご要望がおあり。だったら一旦ソファに座ってもらえるよう提案しよう。小野様には早乙女くんに対応を引き継ごう、男性相手なら小野様も手を出せないはずだ。
決心して顔を上げ、口を開こうとする。だが、ふたりは立て続けに私に告げた。
「俺が追加料金を払っていないからって、見下しているのか?」
「オリオンレジデンスも、ここまで落ちぶれていたとはな」
「私のプライベートコンシェルジュが、今日は随分と引っ張りだこだ」
唐突にふたりの背後から、この場にそぐわない爽やかな声が聞こえた。
小野様と穴山様が、振り返る。その隙間から、爽やかな笑みを浮かべる鷲見様が見えた。
「プライベート、コンシェルジュ?」
小野様がぼそりと言う。
「ああ、彼女の優秀さが気に入って、特別に私のプライベートコンシェルジュになってもらっているんだ。あなた方も、樫江さんの優秀さに目をつけたのかな?」
いつも爽やかな鷲見様の笑顔が、なんだか今は怖い。
「き、貴様、何者だ!」
「通りすがりの、レジデンススイートに宿泊中のただの客さ。さて、樫江さんはひとりきり。順番に対応してもらおうかな。私はここで待っているよ」
鷲見様はそう言うと、騒然とするロビーのソファに座り、鞄から文庫本を取り出して静かに読み始めた。
その様子に呆気にとられたのか、小野様も穴山様も口をぽかんと開けている。私はその隙にと、慌ててインカムを飛ばした。
「早乙女くん、小野様の宿泊情報記入済みだから、確認してチェックインお願い。ご案内もお願いしていい?」
『承知しました』と早乙女くんの声が聞こえる。私は小さく深呼吸して、小野様に声をかけた。
「小野様、大変失礼をいたしました。ただ今チェックイン作業を行っております。この後は優秀なホテルクラーク、早乙女が樫江に変わってご対応いたしますので、少々お時間をいただいてもよろしいでしょうか?」
「あ、ああ。仕方ないな、それくらい待とう」
そう言って、小野様がソファにどさっと座る。私はその様子に安堵して、今度は穴山様に笑顔で対峙した。
「ご要望の詳細をお伺いしたく思います。向こうのお部屋で、詳しくお話伺えますでしょうか?」
決心して顔を上げ、口を開こうとする。だが、ふたりは立て続けに私に告げた。
「俺が追加料金を払っていないからって、見下しているのか?」
「オリオンレジデンスも、ここまで落ちぶれていたとはな」
「私のプライベートコンシェルジュが、今日は随分と引っ張りだこだ」
唐突にふたりの背後から、この場にそぐわない爽やかな声が聞こえた。
小野様と穴山様が、振り返る。その隙間から、爽やかな笑みを浮かべる鷲見様が見えた。
「プライベート、コンシェルジュ?」
小野様がぼそりと言う。
「ああ、彼女の優秀さが気に入って、特別に私のプライベートコンシェルジュになってもらっているんだ。あなた方も、樫江さんの優秀さに目をつけたのかな?」
いつも爽やかな鷲見様の笑顔が、なんだか今は怖い。
「き、貴様、何者だ!」
「通りすがりの、レジデンススイートに宿泊中のただの客さ。さて、樫江さんはひとりきり。順番に対応してもらおうかな。私はここで待っているよ」
鷲見様はそう言うと、騒然とするロビーのソファに座り、鞄から文庫本を取り出して静かに読み始めた。
その様子に呆気にとられたのか、小野様も穴山様も口をぽかんと開けている。私はその隙にと、慌ててインカムを飛ばした。
「早乙女くん、小野様の宿泊情報記入済みだから、確認してチェックインお願い。ご案内もお願いしていい?」
『承知しました』と早乙女くんの声が聞こえる。私は小さく深呼吸して、小野様に声をかけた。
「小野様、大変失礼をいたしました。ただ今チェックイン作業を行っております。この後は優秀なホテルクラーク、早乙女が樫江に変わってご対応いたしますので、少々お時間をいただいてもよろしいでしょうか?」
「あ、ああ。仕方ないな、それくらい待とう」
そう言って、小野様がソファにどさっと座る。私はその様子に安堵して、今度は穴山様に笑顔で対峙した。
「ご要望の詳細をお伺いしたく思います。向こうのお部屋で、詳しくお話伺えますでしょうか?」