天使とケサランパサランの靴屋
けれど、ふとオルゴールの人形に目を凝らしたとき、コーリャは奇妙な違和感に気づきます。
人形の背中にあるはずの、あの日自分が粘土で不器用に治した『継ぎ接ぎの跡』が、どこを探しても綺麗さっぱり消え失せているのです。
そこには、壊れる前とまったく同じ、真っ白で美しい一対の羽が元通りに広がっていました。
「……どういうことだ?」
驚いたコーリャがオルゴールをそっと手に取り、よくよく人形の顔を覗き込みました。
陶器で作られた小さな人形の鼻先と両頬に、まるで悪戯書きでもされたかのように、夢で出会ったあの少女と同じ、小さな『そばかす』が浮かび上がっていたのです。
「――ははっ、そうか、そうだったのか!」
すべてを理解したコーリャは、工房の静寂を破るように、お腹の底から声を上げて豪快に笑い出しました。
目元に浮かんだ涙を分厚い手でぐっと拭いながら、コーリャはこれまでにないほど晴れやかな笑顔を見せます。
――夢なんかじゃなかった。彼女はあの日からずっと、わしのそばにいてくれたんだ。
窓からまっすぐに差し込むまばゆい朝の日差しは、これまでの暗闇を真っ白に押し流すように、工房の作業台を、そしてコーリャの歩む未来をあたたかく照らし出していました。
人形の背中にあるはずの、あの日自分が粘土で不器用に治した『継ぎ接ぎの跡』が、どこを探しても綺麗さっぱり消え失せているのです。
そこには、壊れる前とまったく同じ、真っ白で美しい一対の羽が元通りに広がっていました。
「……どういうことだ?」
驚いたコーリャがオルゴールをそっと手に取り、よくよく人形の顔を覗き込みました。
陶器で作られた小さな人形の鼻先と両頬に、まるで悪戯書きでもされたかのように、夢で出会ったあの少女と同じ、小さな『そばかす』が浮かび上がっていたのです。
「――ははっ、そうか、そうだったのか!」
すべてを理解したコーリャは、工房の静寂を破るように、お腹の底から声を上げて豪快に笑い出しました。
目元に浮かんだ涙を分厚い手でぐっと拭いながら、コーリャはこれまでにないほど晴れやかな笑顔を見せます。
――夢なんかじゃなかった。彼女はあの日からずっと、わしのそばにいてくれたんだ。
窓からまっすぐに差し込むまばゆい朝の日差しは、これまでの暗闇を真っ白に押し流すように、工房の作業台を、そしてコーリャの歩む未来をあたたかく照らし出していました。