天使とケサランパサランの靴屋
コーリャは優しく微笑み、ゆっくりと立ち上がります。
「さあ……新しい未来へ、旅立つとしよう」
もう、その足取りに迷いや諦めは微塵もありませんでした。
長年連れ添った道具たちに心の中で感謝を告げ、彼はわずかな荷物を背負います。
その布の中には、大事に、大事に包まれた、あのそばかすのオルゴールがありました。
開け放たれた扉から、外のまばゆい太陽の光が工房の中へとあふれんばかりに差し込んできます。
家族がその光の中へと歩み進めると、眩しいシルエットの向こうから、風に乗ってこんな会話が聞こえてきました。
「そういえば、お父さん……。私がまだ今のサーシャくらい小さかった頃、この古い家に『そばかすのお姉さん』が一緒に住んでいなかったっ……?」
新たな生活へと向かう家族のすぐ後ろ、誰の目にも映らないその場所で。
そばかす顔の天使が、本当に嬉しそうに、誇らしげに目を細めながら、寄り添うように彼らの背中をトコトコと追いかけていきます。
光あふれる世界へと歩み出す家族の未来を、その優しく静かな翼で大きく包み込むようにして――彼らは共に、新しい旅路へ向かうのでした。
おわり
「さあ……新しい未来へ、旅立つとしよう」
もう、その足取りに迷いや諦めは微塵もありませんでした。
長年連れ添った道具たちに心の中で感謝を告げ、彼はわずかな荷物を背負います。
その布の中には、大事に、大事に包まれた、あのそばかすのオルゴールがありました。
開け放たれた扉から、外のまばゆい太陽の光が工房の中へとあふれんばかりに差し込んできます。
家族がその光の中へと歩み進めると、眩しいシルエットの向こうから、風に乗ってこんな会話が聞こえてきました。
「そういえば、お父さん……。私がまだ今のサーシャくらい小さかった頃、この古い家に『そばかすのお姉さん』が一緒に住んでいなかったっ……?」
新たな生活へと向かう家族のすぐ後ろ、誰の目にも映らないその場所で。
そばかす顔の天使が、本当に嬉しそうに、誇らしげに目を細めながら、寄り添うように彼らの背中をトコトコと追いかけていきます。
光あふれる世界へと歩み出す家族の未来を、その優しく静かな翼で大きく包み込むようにして――彼らは共に、新しい旅路へ向かうのでした。
おわり


