僕たちの余命は、一週間で一生分
「……じゃあ、売ります。今すぐ」


男の目が妖しく光り、朔夜の胸のあたりから、淡い光の球が吸い出されてアタッシュケースに収まった


それと同時に、ポケットの中のスマホがブブッと震える


画面を見ると、見たこともない額の銀行残高が表示されていた。


本当に、一千万円がその場で振り込まれている


「毎度あり。君の命は、あとほんの少しだ。せいぜい有意義に使いなよ」


男は霧のように消え去った。


呆然としながらも、朔夜は冷たい現実が待つ実家へと帰った


ドアを開けると、リビングからは楽しそうな笑い声が響いていた


「おめでとう! 本当にすごわね!」


母親が嬉しそうに声を上げている。


リビングの壁には、妹が描いた絵が飾られていた


どうやら何かのコンクールで大きな賞を獲ったらしい。


朔夜の足音に気づいた父親が、振り返った瞬間に顔を般若のように歪めた


「おい、何ヘラヘラ帰ってきてるんだ。妹を見習え。それに比べてお前は……大学にまで行かせてやってるのに、何の成果も出さない役立たずが!」
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