僕たちの余命は、一週間で一生分
隣の向日葵
実家を飛び出した翌日、俺は手に入れた一千万円を使って、大学の近くにある少し古いアパートを即決で借りた
敷金も礼金も、今の俺にとっては端数みたいなものだった。
必要最低限の布団と着替えだけを引っ越し業者に運んでもらい、夕方には契約が終わる
ワンルームの狭い部屋。
安物のフローリングに寝転がると、微かにワックスの匂いがした
テレビも、ベッドもない。でも、ここには俺を殴る父親も、冷たい家族もいない
「……静かだな」
ぽつりと言葉を零してみる。誰からも怒鳴られない。
寿命を売ったから、俺の命はあと数ヶ月、いや、もしかしたら数週間しかないかもしれない
それでも、あの地獄に比べれば、この静かな孤独は天国みたいに心地よかった
「よし、ちょっと買い出しでも行くか」
段ボールを片付け、コンビニへ行こうとドアを開けた、その時だった。