僕たちの余命は、一週間で一生分
だとしたら、こちらから差し出すしかないんだ。


男が『一千万円以上の価値がある』と認めざるを得ないような、俺たちの強い想いや、共に生きた時間の結晶を。


「この指輪を、あの男に差し出す。俺たちのこれまでの時間と、これからの未来が詰まったこの指輪なら、絶対に売った寿命と等価交換できるはずだ」


俺の言葉に、陽菜はハッと目を見開いた。


そして、自分の首元にそっと手を当てる


そこには、彼女が大切に身に付けている、小さなひまわりの形をしたネックレスが揺れていた


「……うん。そうだね。私も、絶対に諦めない」


指輪を購入したあと、俺たちの本当の『買取屋捜索』が始まった


スマホの残り時間は、あと2日と数時間。


俺たちは大学の講義をすべてサボり、記憶の底にあるあの薄暗い路地裏、そして陽菜がこれまで半年間ずっと探し回ってきたという目撃場所を、手当たり次第に歩き回った。


「すいません、この辺りで黒いスーツを着た、アタッシュケースを持った男を見かけませんでしたか!?」


通りすがる人々に必死に声をかける。


だけど、返ってくるのは不審な目で見られるか、首を横に振られるばかりだった。
< 40 / 58 >

この作品をシェア

pagetop