僕たちの余命は、一週間で一生分
一千万円の使い道、それから
「ねえ、朔夜。これ、どうしよっか」
アパートのローテーブルの上。
陽菜が俺のスマホの画面を指さしながら、うーんと可愛い声を上げて悩んでいた
画面に表示されているのは、あの路地裏の男から振り込まれたまま、今や半分以上が綺麗に残っている銀行口座の残高――約九百万円の大金
俺が実家から逃げるために、そして陽菜が夢を追いかけるために、かつて自分の命と引き換えにして手に入れた、俺たちの『命の値段』
一生分の人生を等価交換で買い戻した今、このお金だけが手元に丸々と残ってしまった
「元々は俺たちが絶望して手に入れたお金だけど……今はもう、ただの呪われたお金じゃないしな」
「うん! 二人で生きるって決めた未来のための、大切な『軍資金』だもんね!」