隣の席の佐竹くんには…
「え。そんな驚く?」
ライトは楽しそうに笑った。
そりゃ驚くよ。
だって、あんなにどぎつかった金髪が、落ち着いたブラウン色になってたんだから。
ツンツンに逆立ててた髪型も、ワックスで少し整えるくらいに落ち着いている。
昨日までのライオン感満載だった面影は全くなくなっていた。
まるで別人みたいに。
「随分イメージ変わったね。それなら副委員長に見えるよ。七恵もそう思わない?」
「…うん!すごくイイと思う…!」
七恵はライトを食い入るように見つめた。
その目からキラキラ輝く光線を放っているかのように見えた。
そんな様子にライトは「だろ!」と、得意げに笑った。
まさかライトまで劇的に変化するなんて。
「けど、なんでまた」
「んんー…まぁ、オレにとっては鎧みたいなもんだったし。もうなくてもいいかなって思ってさ。……ちょっと疲れたし」
「そっか…」
少し無理していた部分もあったのかもしれない。
強さを意味するタテガミがなくなったライトは、前よりもすごく気持ちが軽くなっているように見えた。
「梅沢〜、これから頑張れよ」
「わ、わかってる…」
からかい口調のライトに戸惑う。
「あ!ライト!!」
ライトの姿に気づいた佐竹君が、助けを求めるかのように叫んだ。
その声に女子たちが一斉に佐竹君の視線のほうへと向く。
「「「「っええええええーーーー」」」」
再放送が始まった。
ライトの変貌ぶりにもかなり驚いているクラスメイト。
このクラス…こんなに騒がしかったっけ?
ライトの周りにも磁石のように次々と女子たちが引き寄せられている。
今度は七恵の眉間にシワがよる。
「七恵も頑張らないとだね」
「やっと…やっと、話せるようになったんだもん。諦めてたまるかっ」
グッ!と、拳に力を入れた七恵の背後には、メラメラと炎が逆立って見える。
(私だって…)
同じように拳を作った。
諦めてたまるか。