隣の席の佐竹くんには…
「佐竹君どこかなぁ?」

キョロキョロと外の小窓から剣道場を見渡す七恵。

結局、七恵の馬鹿力に負けて無理矢理連れてこられてしまった。

迷惑にならないだろうか?

と、思いつつも…

「…あっ、佐竹君いた!」

「どこ?」

七恵の指差す方へ目を必死に凝らす。

「ほら、あそこ。壁に張り付いた鏡の横…」

顔を覗かせようとした時だった。

「あの、何か用ですか?」

突然、後ろから声が聞こえてきて思わず肩をビクッとさせた。

振り返ってみると、そこには黒髪の長いポニーテールが特徴の女の子が立っていた。

身長が小さくて、目元はパッチリとしててまるで人形みたいに可愛い。

そんな外見にはちょっと違和感のある剣道着。
どうやらこの子も剣道部員のようだ。

「ええと、ちょっと部活の見学をしに?」

はははと軽い感じで七恵がそう言った瞬間、女の子の表情が一変。

「はぁ…」と飽きれたようにため息をついた。

「あなたたち、佐竹さんを見に来たんですね」


…バレてる。


何も言えず二人で苦笑いした。

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