隣の席の佐竹くんには…
♦︎佐竹side♦︎


慌ただしく帰っていく梅沢さんの後ろ姿にポカンと口を開けた。

二人の足音が消えた頃、力が抜けたように、本棚に背中を付けてもたれ掛かった。

「……はぁ」

なんだか色々、目まぐるしかった…。

髪型を変えてから、周りの反応が大きく変化した。

時々、気持ちが追いつかない時があるけど、
それでも…あの頃よりかは確実に呼吸がしやすくなった。


これも梅沢さんのおかげだ。

少し上を向いて、息をはく。


(……梅沢さん)

数分前のやり取りを思い出して、頭に触れる。

(なんで、頭撫でたんだ…?)

あの時の梅沢さんは、なんていうか…

安心させようとしてるような、落ち着かせようとしてるような、そんな優しい顔をしていた。

梅沢さんて、あんな優しい顔するんだな…。

本人は怖い顔って気にしてたけど、全然そんなことないのに。


図書室で笑った日もそうだった。

怖いなんて思わなかったし、むしろ……



……っ。

なんだこれ…


思い出すと、体が熱くなってくる。


……はぁ。




「…これ、やばいな」


どうにか落ち着かせたくて、そのままずるずるともたれ込んだ。


なんで、こんなに気になるんだろう……。


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