隣の席の佐竹くんには…
「そっか。彼氏じゃないのか!よかったー!彼氏だったらオレ絶対勝ち目なかったよね?ねっ?あ~マジよかった!!」

嬉しそうに飛び跳ねる土屋君に、松野さんは「よかったですね!」と笑う。

なにがよかったんだ。
なんで松野さんが説明するわけ?

たしかに説明の通り、佐竹君とはただのクラスメイトだ。


…だけど。

ただのクラスメイトなんかじゃない。
初めて好きになった人。
特別な人。

それを他人のあなたが語るなんて変でしょ…。

ギュッと眉間と拳に力が入る。

視線を松野さんに向けて目が合うと、彼女はニッコリと笑顔を作った。

わざとらしく。

この感じ…

多分、私のこと気に入らないんだろうな。

部活の邪魔しに行ったからなの?


それとも……


佐竹君が好きだってことに気づいている?

…だとしたら、この子だけには絶対負けたくない。

バチバチと、二人の間で火花が散った。

そんな雰囲気には全く気づいていない土屋君は、グイグイくる。
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