隣の席の佐竹くんには…
♦︎佐竹side♦︎


バスケの試合が始まる前に、少しだけ女子の試合を観に行った。

試合は8回裏が行われていて、梅沢さんと桜井さんは守備についていた。

レフトの守備をしている梅沢さんの表情は、いたって冷静には見えるけれど…

(梅沢さん……多分、緊張してるよなぁ)

構えてる動作が、どことなく硬く見える。

「梅沢さん、頑張って!」

掛け声に気づいた梅沢さんは、体をビクリとさせた。

視線をこっちに向けるなり、梅沢さんの表情が緩んだ。

…っ。

自分から声をかけたくせに、胸がざわついた。

なんかダメだなぁ、オレ…。

いちいち反応してしまうのはなんでだろう?


試合の行方を見守っている中、隣に男子二人組がやってきて、話をし始める。

「あ、まだ試合やってんねー」

「梅沢さんのプレイ、まだ観れるんじゃね?」

…ん?
梅沢さんのプレイ?

思わず、二人組の話に耳を傾ける。

「昨日見れたヤツ、ラッキーだよな」

「他の女子たちのも観察してみよーぜ」

「でも昨日見たヤツの話では、梅沢さんが一番て言ってた」

「マジかー。早く胸揺らして走ってくんねーかなぁ」


……は?

こいつらー…

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