隣の席の佐竹くんには…
♦︎佐竹side♦︎


桜井さんとライトが飛び出していった後、その場に少しだけ沈黙が流れた。

「あー…桜井さんやっちゃったねー…」

「あれは言い訳できないね」

ぽつりぽつりと話し始める女子たちに、距離を縮めた。

「ここに桜井さん連れてなにしてたの?」

「違うよ、さっくん。話が聞きたいって桜井さんから言って、ここ来たんだよ」

「え…そうなの?」

「桜井さんのしようとしてることがバレちゃって、それで焦ったんだと思う」

「バレる?なにを?」

「桜井さん、さっくんを彼女から奪おうとしてたんだよ」

「…は?」

驚くオレの横で、松野さんも同様に驚いた顔を浮かべている。

「しかも、奪えなかった時の保険で、ライト君キープしようとしてて」

「ヤバいねって話になって、それで私たちで注意してたの」

「なんだよ…その話…」

どこでそんな根も葉のない話になったんだ?

「好きなのはライト君だけ!とか言って、最後まで抵抗してさ」
「ホント、ひどい話しだよね!」

女子たちの言葉に、唖然とした。

「桜井さんの言葉…どうして信じなかったの?」

「え…どうしてって…」

「桜井さんの言ってることは本当だよ」

「えっ?」

オレの言葉に、その場にいた女子全員が驚いた表情を浮かべた。

「オレ、桜井さんがライトのこと好きって知ってたから応援してたんだよ」

「……」

「ひどい話って言うなら、桜井さんを信じなかった、そっちの方がひどいよな」

冷たい視線を向けると、女子は動揺した様子で顔を伏せた。
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