隣の席の佐竹くんには…

ええっと…

「ごめん。松野さんの言ってることを整理すると…つまり、オレは松野さんを好きで…」

「はい!」

「松野さんはオレを、好き…ってことであってる?」

「わかってるくせに。言わせようとしてます?ふふふ」

怖いんだけど。

どうしてそんな解釈になってしまうのか。

さっきから話が噛み合わないと思ったら、こういうことだったのか…。


様子からすると、これは妄想ではなく、本気でそう思ってる事がわかる。

「佐竹さん、信じられないって顔してますね。私も嬉しすぎて信じられないです!」

ホント、信じられない。

なにをしても、松野さんの都合のいいように捉えられてしまう。


…なんだろう。
どうやっても進まないこの感覚、どこかで感じたことがあるような…


……ーあ。

小学生の頃にハマってたRPGだ。

ストーリーの先が気になっているのに、魔物がなかなか倒せなくて、全然先に進めない。

何度挑んでも倒せない。

ライトに攻略法を聞いたら、レベルアップもろくにしないで、不十分な装備のままで倒せるかよ!って笑われたっけ。

…この感覚に似てるんだ。

今、装備なしで魔物と戦っている状態だ。


松野さんてこんな子だったか?

普段は礼儀正しくておしとやかで、部活熱心な子だと思ってたけど…

思ってた印象と違いすぎて、どう対応していいのかわからない。


パニックだ。
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