隣の席の佐竹くんには…
…この状況、どうしたらいいの?
球技大会の時、『マジになってもいいよね?』と言ってきたのは、本気なんだろうか?
あれは、その場のノリだった?
リョウガ的な軽い感じで言ったのかもしれないし。
それとも…
(あー…こういう時、どうすればいいの?)
経験がなさすぎて正解がわからない。
(でも…気を持たせるような態度は避けたほうがいいんだろうから…)
端っこのほうで土屋君を待ちながら、そんなことをグルグル考えていると、
「…あら?梅沢…先輩?」
その声にハッとしたのと同時に、ドキッと胸のあたりが嫌な音を立てた。
今、見たくない組み合わせの人たち…
佐竹君と松野さん…。
松野さんと目が合うと、彼女はにっこりと微笑む。
佐竹君に視線を合わせると、一瞬目が合う……けど、すぐに逸らされた。
…なにか言いかけて、やめたようにも見えた。
(……っ)
以前より、目が合わなくなった。
と言うより、なんとなく距離を置かれているような気がしてしまう。
財布を持っていた手に、キュッと力が入る。