隣の席の佐竹くんには…
「え…こいつ今、焼き鳥って言ったよな?」
「うん…言った」
二人で佐竹君の視線の先を見ると、ベランダのフェンスに野鳥がとまっている。
もしかして…あの野鳥を見て?
何かを察知したかのように、野鳥は羽を広げて空へ飛んでいった。
今の状態で林先生に意識を向けてしまったら、「ゴリラ」とか言いかねない。
「おい!想像上で鳥に串刺してんなよ!お前が指されてんだよ!」
上手いこと言って本気で慌てる杉本君。
「…先生、代わりにオレが解きます」
一番前の席のライトから助け舟が出た。
「あいつ、今朝からあんまり調子良くないんですよ」
「そうなのか?…んん、まぁいいだろう」
ライトがあっさり解答すると、ゴリラは渋々と授業を進め始めた。
ホッと安堵して、再び隣を横目で見る。
佐竹君…やっぱり変。
どうしちゃったんだろう…
なんか精神がおかしくなってない…?
結局、佐竹君は最後まで外に目をやっていた。