隣の席の佐竹くんには…
オレは、一体なにしてるんだろう…。

自分がなにをしてるのか、どうしたいのか、わからなくなってきた。

……ズキッ。

…だめだ。
考えてたら、また頭が……

頭に乗せてた手に力を入れて、髪の毛をグシャっと握る。

(切り替えろ…切り替えろ…)

脳内で呪文のように唱えているところに、

「なぁ、佐竹!お前に朗報があるぜー」

休憩でこっちに向かってきた杉本が、楽しそうな声で言ってくるのが聞こえて顔を上げた。

ふっふっふ…と、杉本はちょっと勿体ぶってから言う。

「なんと!来週、隣町の商店街に松之浦 健がロケで来るんだってよ!」

「……まつの…うら?」

「そう、松之浦!佐竹、あのおっさんのファンだったよな?見て元気出してこいよー!」


「……どーでもいい。あんなおっさんなんか」

「「!!」」

嘘だろ…と、いうようにライトと杉本はポカンとした。

はぁ…と、息をつく。

「…ごめん。オレ、ちょっと外で休んでくる」

「あ、あぁ…」

なにか言いたそうな顔をしている二人に背を向けて、体育館を出た。
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