隣の席の佐竹くんには…
……悪人になると決めたものの、これからどうしていけばいいんだろうか。

(ここで突き放したら、また自分を追い詰めるようなことを言い出しそうだしな…)

松野さんを駅まで送り届けた後の帰り道、橋の柱に体を預けて、川の遠くを見つめながら考える。

(…ああいう形で縛られるのは、違う)

(松野さん…前より落ち着いたからといっても、油断できないし…)

先が見えない不安に、柱の上で頬杖をついて遠くを見つめていると、

「お兄さん…大丈夫ですか?」

不意に声をかけられて、そっちへ向いた。

視線の先には、中学生くらいの男子が立っていた。

男子は、目が合うなり「えっ!」と、なにかに驚いて、その拍子に持っていたペットボトルを落とした。

バシャッと、男子の足元にジュースが飛び散る。

「お兄さんのビジュが良すぎてビビったわ…。えっ、なにかの撮影中ですか?」

「違うけど…」

「ビジュ良いと絵になりますね!」

会話に戸惑っていると、なぜか男子は自然と隣に並んできた。


「何か悩み事ですか?」

「えっ…」

急に真面目な質問が飛んできて、一瞬戸惑う。

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