隣の席の佐竹くんには…
……パタパタと二人が出ていった後、教室にいた別の班の人たちの間で、一瞬、シン…と静まる空気が流れた。
「あの二人良い雰囲気だったね。なんか、見入っちゃったんだけど」
「ね。佐竹君てあんなに笑う人だったっけ?」
「そういえばここ最近、あんまり笑ってなかったよね」
ぽつりぽつりと佐竹の話が出始める。
「てかさ、彼女の存在バレてからじゃない?さっくんが様子変になったのって。ボーッとしてること多かったよね」
「あれはあれでアンニュイ感あって良かったけどねー」
「わかるー!」
佐竹の話で盛り上がる中、教室の端のほうでは、七恵が手で口元を隠し、なにかを耐えているように体をフルフル震えていた。
(わー!梅、めっちゃ図太くなってるじゃん!しかも、なんか良い雰囲気だったし)
二人がいい感じになってる様子を、密かに見て興奮していた。
(これは、ライト君と共有しておかないと)
七恵は口元を隠したまま、作業を再開した。