隣の席の佐竹くんには…
「っ…。わかりました…すみません」
松野さんは、納得いかない様子で歯切れ悪く答えた。
「佐竹さん、また明日…」
「うん。じゃあね」
松野さんの言葉に、佐竹君は単調に答えた。
去り際に松野さんは、こっちに向かって横目でキッと睨みつけてくると、教室から出ていった。
少しの間、微妙な空気が流れる。
おそらく、この場にいる誰もが感じたと思う。
(松野さんがきた途端、急に佐竹君の態度が変わった…)
二人に温度差がありすぎる。
(もしかして…上手くいってないの…?)
そうだとしても…
なんでだろう…
嬉しいはずなのに、そう思えなかった。
ふぅ…と、佐竹君は息をついてから、視線を向けてくる。
「ごめん。続き始めよう」
「う、ん…」
再び、元の笑顔に戻った佐竹君に、違和感を覚える。
(もしかして、佐竹君…なにか抱えてる?)
あまりにも別人になってしまった佐竹君に、少し心配になった。