隣の席の佐竹くんには…
「モンスターいっぱいいるけど、心配しないで。倒されたりとかはないからさ!」
「そこは心配してないんだけど…」
ある意味、違うモンスターがいて怖い…なんて言えない。
そんな私と裏腹に、七恵は興味深々。
「ちょっと面白そうだから入ってみようよ」
「ぜひぜひ!もし、倒されそうになったら、オレがこの剣で姫たちのこと守ってあげるから」
そう言って、腰に付けてた剣を取ってポーズを取るテルに、七恵は笑う。
つい気が緩んでしまうんだよなぁ。
なんとなく、テンションがリョウガに似てるからなのかも…。
七恵に背中を押され、結局そのまま中へと入ることになった。
席に案内され、メニューを手に取る。
「なにこれ、ラブ度上昇パンケーキだって」
七恵が吹き出すように笑う。
「探究心スキルアップドリンクって何味なの?」
RPG的なクエストがコンセプトのようで、独特な名前のメニューが並んでいる。
とりあえず、テルのオススメを頼んでみることにした。
「了解〜!」と、テルは楽しそうに調理ブースへと向かった。
「土屋君のこと手懐けたの?」
「してないから」
イジってくる七恵と軽口を交えていると、真横からフッと気配を感じた。
「先輩方、楽しんでいますか?」
やわらかい声が、すぐそばから降ってくる。
顔を上げると、松野さんがいた。
おしぼりを差し出しながら、にこやかに微笑んでいる。