隣の席の佐竹くんには…
「佐竹さん、そろそろ別のところに行きましょう」

教室から出ると、人で賑わう声の中を歩いていく。

やはり、佐竹さんは目立つようで、すれ違う女性たちの視線を集めている。

その隣を堂々と歩く。

チラリと、佐竹さんのキレイな横顔を見る。

ゆっくりと視線を佐竹さんの唇に落として、思わずうっとりとした。

佐竹さんとキス…

早くしたい!

こっちは、準備が整っている。

あとは、土屋君が指定した場所へ佐竹さんと向かうだけ。


さりげなくあたりを見回すように歩いていた時、ピタッと佐竹さんの足が止まった。

不思議に思い、佐竹さんの表情を伺うと、目を大きく見開き、驚いた顔をしたまま立ち尽くしている。

「さた」
「ミツくん…」

名前を呼ぼうとした瞬間、別の声に遮られた。

目の前にいる女に。





「…リナちゃん」






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