隣の席の佐竹くんには…
歩道の幅が少し狭まってきて、佐竹君の手が私の手に微かに触れる。

佐竹君の指先が、私の手に触れそうな気配を感じたところで、

「……あれ?ねえちゃん?」

「!?」

曲がり角の前を通過しようとしたところで、横から聞き慣れた声がして、心臓がドキッと跳ねた。

佐竹君に触れそうだった手をサッと胸のほうに引っ込めて、慌てて見ると、

「リョ、リョウガ…!!」

温かそうな中華まんを持った弟がいた。

このタイミングで、この上めんどくさい親族に会うなんて…。

言い訳するつもりはないのだけど、恥ずかしさのあまり、脳内では言い訳を考えようとしている。

けど、皿のように丸くした目を佐竹君に向けたまま固まったリョウガの様子に、その思考が打ち消された。


リョウガの手元から、中華まんがポトリと落ちかかったのが目に入って、私はそれを慌てて受け止めた。
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