隣の席の佐竹くんには…
わずかに指先の感触が耳元に届いた。

「髪に葉っぱの破片がついてた。ほら」

佐竹君は口元をニコッとさせて、髪についていた葉の破片を私に差し出す。

「っー…」

佐竹君の指先を見て、心臓がドクンと大きな音を立てた。


いつものポーカーフェイスが、崩れた。

「「え?」」

佐竹君とライトの声が重なった。

「ご、ごめん。帰ります…!」

くるりとキレイに方向転換し、何事もなかったかのような振る舞いで素早く屋上から出た。


…ーーーーーー

取り残された佐竹とライト。

少ししてから顔を見合わせる。

「今の見た?」
「顔が真っ赤だったね。梅沢さん、熱あるんじゃないかな?」
「違うけど…。いや、間違ってはねぇか?」

冷凍食品が解凍された感じだな、と楽しげに笑うライトに、佐竹は頭に疑問符をつけたような顔をした。


ーーーーーー…
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