隣の席の佐竹くんには…


女子トイレへと急いで駆け込むと、耐えていたものを吐き出すようにため息をついた。

なんで葉っぱなんか付いてんのー!?
意味わかんないんだけど!

今のこの落ち着かない感情をどうにかしたくて、意味もなく葉っぱを責めてみる。

渡り廊下通った時に付いた?
あの道、よく落ち葉があるし…。

佐竹君が触れた髪のあたりを指先でなぞる。

「っ…」

先程の出来事を思い出したら、また顔に熱を感じた。


…私、なんか変だ。

目の前の鏡に自分を映す。
頬の熱は、鏡に写る自分の顔にはっきりと現れていた。
赤みを帯びた頬に触れてみると、やっぱり熱い。

一体、身体に何が起きてるの?

体が熱くなったり、胸がギューてなったり…

今まで感じたことのない感情が頭の中…というより、体全体で感じる。

佐竹君を見るたびに、そんな現象が起こる。
彼には何か不思議な力でもあるのだろうか。

…まだ、心臓のドキドキが収まらない。

やっぱり、佐竹君は魔術を使えるんだ。


……いや。

本当は気づいてる。


この感情の正体に、気づいてしまった。

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