とっても優しい幼馴染が塩対応になっちゃった
40センチの距離
「おーい、春樹! こっちこっち!」
放課後、廊下で春樹の腕を掴んで大声で呼んだのは、舞の彼氏であり春樹の部活仲間でもある祥平(しょうへい)だった。
祥平に引き止められた春樹が、やれやれといった表情で足を止める。そのすぐ後ろを、あゆなと舞が追いかけていた。
「あ、春樹くん! ひさしぶり……覚えてる? 私、あゆなだよ!」
勇気を振り絞って声をかけたあゆなに対し、春樹はちらりと視線を向けただけで、ふっとそっけなく息を吐いた。
「……覚えてない」
「っ……! ひどいよ! 覚えてないの? 昔はもっと優しかったのに……」
あゆながショックを受けて俯くと、春樹は冷たく言い放った。
「人は変わるんだよ。いつまでもガキのままじゃねえからな」
その会話を、少し離れたところから祥平と舞がニヤニヤしながら見守っている。
特に祥平は、春樹の背中をバシッと叩いて笑った。
「いいじゃねえかよ春樹、あゆなちゃんだろ? もうちょっと優しくしてやれよ!」
「……うるせえ、祥平。行くぞ」
春樹は大股でスタスタと歩き出してしまう。
慌ててその後を追おうとしたあゆなだったが、145センチの小柄な歩幅では到底追いつけない。
必死に小走りでついていこうとするあゆなの頭上から、ふいに大きな影が降ってきた。
――ドンッ。
「わっ……!」
あまりに足がもつれて転びそうになったあゆなを、春樹が反射的に片手で支えた。
ぶつかった瞬間、あゆなの頭のてっぺんが、春樹の胸板にすっぽりと埋まる。
鼻腔をくすぐるのは、爽やかで少し大人びた男子の香水と洗剤の匂いだった。
上を見上げると、そこには185センチの圧倒的な長身。
服の上からでもわかる引き締まった胸板や、シャツの隙間から覗く腹筋の美しいシルエットが目に飛び込んできて、あゆなは心臓が口から飛び出しそうになる。
あまりの近さに、顔が一気に真っ赤に染まった。
「……どんくさいのな。少しは周り見ろよ」
呆れたようにため息をつく春樹だったが、その耳たぶはほんのりと赤く染まっていた――。
放課後、廊下で春樹の腕を掴んで大声で呼んだのは、舞の彼氏であり春樹の部活仲間でもある祥平(しょうへい)だった。
祥平に引き止められた春樹が、やれやれといった表情で足を止める。そのすぐ後ろを、あゆなと舞が追いかけていた。
「あ、春樹くん! ひさしぶり……覚えてる? 私、あゆなだよ!」
勇気を振り絞って声をかけたあゆなに対し、春樹はちらりと視線を向けただけで、ふっとそっけなく息を吐いた。
「……覚えてない」
「っ……! ひどいよ! 覚えてないの? 昔はもっと優しかったのに……」
あゆながショックを受けて俯くと、春樹は冷たく言い放った。
「人は変わるんだよ。いつまでもガキのままじゃねえからな」
その会話を、少し離れたところから祥平と舞がニヤニヤしながら見守っている。
特に祥平は、春樹の背中をバシッと叩いて笑った。
「いいじゃねえかよ春樹、あゆなちゃんだろ? もうちょっと優しくしてやれよ!」
「……うるせえ、祥平。行くぞ」
春樹は大股でスタスタと歩き出してしまう。
慌ててその後を追おうとしたあゆなだったが、145センチの小柄な歩幅では到底追いつけない。
必死に小走りでついていこうとするあゆなの頭上から、ふいに大きな影が降ってきた。
――ドンッ。
「わっ……!」
あまりに足がもつれて転びそうになったあゆなを、春樹が反射的に片手で支えた。
ぶつかった瞬間、あゆなの頭のてっぺんが、春樹の胸板にすっぽりと埋まる。
鼻腔をくすぐるのは、爽やかで少し大人びた男子の香水と洗剤の匂いだった。
上を見上げると、そこには185センチの圧倒的な長身。
服の上からでもわかる引き締まった胸板や、シャツの隙間から覗く腹筋の美しいシルエットが目に飛び込んできて、あゆなは心臓が口から飛び出しそうになる。
あまりの近さに、顔が一気に真っ赤に染まった。
「……どんくさいのな。少しは周り見ろよ」
呆れたようにため息をつく春樹だったが、その耳たぶはほんのりと赤く染まっていた――。