儚く散った初恋は十二年の時を経て芽吹く 〜犬猿の仲だった御曹司と再会したら溺愛されました〜
「……どうして? どうして、そんなに親切にしてくれるの?」
声が震える。
予想以上に拓真が祖母を助けてくれていたのを知って、結月は分からなくなった。
拓真の真意が知りたくて、彼の顔をじっと見つめる。
「最初は、結月にしたことへの罪滅ぼしから手伝いはじめたんです。何かしてないと落ち着かなくて……。でも今は透子さんが大好きだし恩もあるから、続けています」
「私がいつ帰ってくるかも分からないのに……おばあちゃんのお手伝いをしながら待っていたというの? 無駄になるかもしれないのに?」
「無駄とか、そんなこと絶対ありませんよ。結月と二度と会えなかったとしても、許されなかったとしても、透子さんの役には立ちたいから」
「……」
結月は返答に窮して、揺れる目で拓真を見つめた。
そういえば、拓真の両親は仕事ばかりだった。幼い拓真はよく寂しがっていたのを、今でもよく覚えている。
(誕生日もクリスマスも仕事でいない拓真くんのご両親に代わって、この店でよくお祝いしたよね)
あのときから、拓真は祖母を慕っていた。
「俺のことは嫌ったままでいいです。でもいつもどおりこの店を手伝わせてください。それで俺に対する嫌悪感が少しでも減ったら、償うことを許してくれませんか?」
「一生許さないって言ったら?」
「一生償います」
そんなの無理に決まっている。それにもし本気だとしたら重すぎる。
(冗談よね?)
なんと返していいか分からず結月が固まっていると、張りつめた空気を壊すように、祖母が呑気な声を出した。
「あらまあ、まるでプロポーズみたいねぇ」
結月は力が抜けそうになって、小さな声で「やめてよ」と抗議してから、食事を再開させた。拓真は結月が気分を害したと思ったのか、それ以上何も言わなかった。
(調子狂うなぁ。おばあちゃんを助けてもらった恩もあるし、無下に扱いづらいわ)
どうしたものかと唸りながら、結月はカレーをたいらげた。
声が震える。
予想以上に拓真が祖母を助けてくれていたのを知って、結月は分からなくなった。
拓真の真意が知りたくて、彼の顔をじっと見つめる。
「最初は、結月にしたことへの罪滅ぼしから手伝いはじめたんです。何かしてないと落ち着かなくて……。でも今は透子さんが大好きだし恩もあるから、続けています」
「私がいつ帰ってくるかも分からないのに……おばあちゃんのお手伝いをしながら待っていたというの? 無駄になるかもしれないのに?」
「無駄とか、そんなこと絶対ありませんよ。結月と二度と会えなかったとしても、許されなかったとしても、透子さんの役には立ちたいから」
「……」
結月は返答に窮して、揺れる目で拓真を見つめた。
そういえば、拓真の両親は仕事ばかりだった。幼い拓真はよく寂しがっていたのを、今でもよく覚えている。
(誕生日もクリスマスも仕事でいない拓真くんのご両親に代わって、この店でよくお祝いしたよね)
あのときから、拓真は祖母を慕っていた。
「俺のことは嫌ったままでいいです。でもいつもどおりこの店を手伝わせてください。それで俺に対する嫌悪感が少しでも減ったら、償うことを許してくれませんか?」
「一生許さないって言ったら?」
「一生償います」
そんなの無理に決まっている。それにもし本気だとしたら重すぎる。
(冗談よね?)
なんと返していいか分からず結月が固まっていると、張りつめた空気を壊すように、祖母が呑気な声を出した。
「あらまあ、まるでプロポーズみたいねぇ」
結月は力が抜けそうになって、小さな声で「やめてよ」と抗議してから、食事を再開させた。拓真は結月が気分を害したと思ったのか、それ以上何も言わなかった。
(調子狂うなぁ。おばあちゃんを助けてもらった恩もあるし、無下に扱いづらいわ)
どうしたものかと唸りながら、結月はカレーをたいらげた。