儚く散った初恋は十二年の時を経て芽吹く 〜犬猿の仲だった御曹司と再会したら溺愛されました〜
「おかえりなさい」
「ただいま~」
「あらあら、拓真くんも一緒なのね。良かったわぁ。二人とも夕食できてるから手を洗ってきなさい。温めてておくから」
祖母の言葉に、結月は感動した。
(今日は残業になるだろうから私のご飯はいらないよって言っておいたのに用意しておいてくれたんだ……!)
祖母の心遣いが嬉しくて、結月はスキップしながら洗面所に向かった。
拓真とともに手洗いとうがいをすませ、リビングに行くと、食卓には美味しそうな食事が並べられていた。
「慌てずゆっくり食べなさい」
「はーい」
元気よく返事をして席につき、「いただきます」と手を合わせる。
今日の夕食は鶏の照り焼きだ。ほかには、いんげんとにんじんの胡麻和えやミネストローネもある。
(美味しそう!)
ひと口食べてみると、外はカリッと、中はジューシーに焼き上げられていて、甘辛くてご飯がすすんだ。
「幸せ~」
「たくさんおあがり」
微笑ましげにこちらを見る祖母に、結月はなんだかむず痒く感じた。祖母がいて、隣に拓真がいて、一緒に食事をとっている。まるで幼いときに戻ったようだ。
結月が眉尻を下げると、祖母が朗らかに笑う。
「そうしていると、昔に戻ったみたいね。どう? 拓真くんとは仲直りできそうかしら?」
「あー、そうね」
たった今考えていたことを言われて、結月はドキッとした。気のない返事をしながら、目を伏せる。すると、結月が答えるより先に拓真が口を開いた。
「そう言ってもらえると嬉しいけど、まだまだですよ。結月からしたら俺のやること全部信じられないだろうから、まずは信用を勝ち取れるようにもっと頑張ります」
「別に疑ってなんていないわ。まだわだかまりが消えたわけでも、すべてを素直に受け止められるわけでもないけど……それでも拓真くんの後悔を信じていないわけじゃないわ。ちゃんと私に届いているわよ」
照れくさくて、結月は誤魔化すようにご飯をかけ込んだ。そしてわざとらしく大きな声を出す。
「あー! 食べたら、ブラックボードに明日のおすすめを書かなきゃ。おばあちゃん、明日は何?」
「あら、疲れているのに大丈夫?」
「平気よ。あまり手伝えていないから、それくらいはちゃんとしたいの」
祖母が一人でやっているのでメニュー数は大して多くないが、パスタやサンドイッチは日替わりで変わるので、ぜひおすすめしたい。
結月がメニューを開くと、祖母が教えてくれる。
「明日は自家製ベーコンとマッシュルームのナポリタンと、生ハムと四種野菜のサンドイッチよ」
「ケーキは?」
「アップルタルトとガトーショコラにしようと思っているわ」
(お料理もスイーツも、どれもめちゃくちゃ美味しそう)
「ただいま~」
「あらあら、拓真くんも一緒なのね。良かったわぁ。二人とも夕食できてるから手を洗ってきなさい。温めてておくから」
祖母の言葉に、結月は感動した。
(今日は残業になるだろうから私のご飯はいらないよって言っておいたのに用意しておいてくれたんだ……!)
祖母の心遣いが嬉しくて、結月はスキップしながら洗面所に向かった。
拓真とともに手洗いとうがいをすませ、リビングに行くと、食卓には美味しそうな食事が並べられていた。
「慌てずゆっくり食べなさい」
「はーい」
元気よく返事をして席につき、「いただきます」と手を合わせる。
今日の夕食は鶏の照り焼きだ。ほかには、いんげんとにんじんの胡麻和えやミネストローネもある。
(美味しそう!)
ひと口食べてみると、外はカリッと、中はジューシーに焼き上げられていて、甘辛くてご飯がすすんだ。
「幸せ~」
「たくさんおあがり」
微笑ましげにこちらを見る祖母に、結月はなんだかむず痒く感じた。祖母がいて、隣に拓真がいて、一緒に食事をとっている。まるで幼いときに戻ったようだ。
結月が眉尻を下げると、祖母が朗らかに笑う。
「そうしていると、昔に戻ったみたいね。どう? 拓真くんとは仲直りできそうかしら?」
「あー、そうね」
たった今考えていたことを言われて、結月はドキッとした。気のない返事をしながら、目を伏せる。すると、結月が答えるより先に拓真が口を開いた。
「そう言ってもらえると嬉しいけど、まだまだですよ。結月からしたら俺のやること全部信じられないだろうから、まずは信用を勝ち取れるようにもっと頑張ります」
「別に疑ってなんていないわ。まだわだかまりが消えたわけでも、すべてを素直に受け止められるわけでもないけど……それでも拓真くんの後悔を信じていないわけじゃないわ。ちゃんと私に届いているわよ」
照れくさくて、結月は誤魔化すようにご飯をかけ込んだ。そしてわざとらしく大きな声を出す。
「あー! 食べたら、ブラックボードに明日のおすすめを書かなきゃ。おばあちゃん、明日は何?」
「あら、疲れているのに大丈夫?」
「平気よ。あまり手伝えていないから、それくらいはちゃんとしたいの」
祖母が一人でやっているのでメニュー数は大して多くないが、パスタやサンドイッチは日替わりで変わるので、ぜひおすすめしたい。
結月がメニューを開くと、祖母が教えてくれる。
「明日は自家製ベーコンとマッシュルームのナポリタンと、生ハムと四種野菜のサンドイッチよ」
「ケーキは?」
「アップルタルトとガトーショコラにしようと思っているわ」
(お料理もスイーツも、どれもめちゃくちゃ美味しそう)