僕らのノイズ ※最後の願いは、よく考えたうえで送信してください。
ステージの天井に吊るされているライトが、私たちをまぶしく照らしている。その光は、綺麗に磨かれたステージの床で、仄かに反射しているように見えた。
最後の一曲は、私と朋美、那月、陸の四人――エース組――のソロ。
やっと、ちゃんと、歌える。
最初で最後の――いや、私たちが悩んで、もがいて、出したものを歌う。
先生が指揮台に立って、右手を静かに振り上げる。人差し指が一拍目を爪弾くように。
私は、一番前の列のセンターで大きく口を開け、喉の奥に冷たい空気があたるのを感じた。その空気を体中に行き渡らせていく。
まわりの部員たちも同じように息を吸い、その音が耳に入る。
ステージ上にいる全員の呼吸が合わさり、一つになる。
バラバラになっても、どこかで手を取り合い、声が同じ高さで重なり合う。
調和された空気を、四人の歌声で、まるでリボン結びをするように包み込んでいく。
最後の一音であるピアノの音がホール全体に響き、ふわりとどこかへ、霞んで消えていった。