『十五年越しの願いは、歪んだ家族に砕かれて――身ごもり秘書は幼馴染CEOの重すぎる執着愛から逃げられない』
自然にその言葉が出たことが。
少し嬉しかった。
*
帰り道。
佐知子さんへメッセージを送った。
『確認できたよ。八週くらいだって。順調だって』
少しして。
返信が来た。
『そうですか』
「……それだけ?」
思わず画面へ向かって言った直後。
もう一通届いた。
『おめでとうございます、綾乃お嬢様』
その文字を見て。
また胸が温かくなる。
返信しようとしたところで。
スマートフォンが震えた。
表示された名前は。
志水さんだった。
「はい」
『綾乃お嬢様、今、大丈夫でしょうか?』
いつもの。
落ち着いた声だった。
「大丈夫です。どうしました?」
『旦那様の治療が、ひとまず一区切りとなりました』
少し嬉しかった。
*
帰り道。
佐知子さんへメッセージを送った。
『確認できたよ。八週くらいだって。順調だって』
少しして。
返信が来た。
『そうですか』
「……それだけ?」
思わず画面へ向かって言った直後。
もう一通届いた。
『おめでとうございます、綾乃お嬢様』
その文字を見て。
また胸が温かくなる。
返信しようとしたところで。
スマートフォンが震えた。
表示された名前は。
志水さんだった。
「はい」
『綾乃お嬢様、今、大丈夫でしょうか?』
いつもの。
落ち着いた声だった。
「大丈夫です。どうしました?」
『旦那様の治療が、ひとまず一区切りとなりました』