『十五年越しの願いは、歪んだ家族に砕かれて――身ごもり秘書は幼馴染CEOの重すぎる執着愛から逃げられない』
一瞬。

庭が。

しん――と静まり返った。

そして。

「えええええっ!?」

声が重なった。

遼河さんが完全に固まっている。

「……待て」

「何?」

「俺も初耳なんだが」

「うん」

「いつ分かった」

「この前」

「なぜ俺に言わない」

「今日びっくりさせようと思って」

遼河さんが額を押さえる。

「お前は……」

ふふ。

成功。

けれど。

まだ終わっていない。

私は笑顔のまま続けた。

「そして!」

慎ちゃんが露骨に嫌そうな顔をする。

「まだあるの?」

「あります!」

「姉さん、ちょっと待って」

「待ちません!」

< 155 / 162 >

この作品をシェア

pagetop