先生と、時々涙雲
「神田先生」
「なんだー今ちょっと大事な資料作ってんだ」
集中してパソコンをカタカタする先生に早見先生が口を開く
「藤花さんのことなんですけど」
「……なんだよ」
パソコンのキーボードの上にある、先生の手が止まる。
「文化祭の時見られちゃったみたいで」
「何を」
「ここであったこと」
驚きを隠せない先生に、早見先生は余裕のスマイル。
「ちょっと待て、誰が言ってた……?」
「藤花さんと浅香さんから相談を受けて」
「……は?」
状況が飲み込めない先生は早見先生を見つめている。
「ここで2人でいるところ、瀬戸くんにみられちゃったみたいで。かなり悩んでましたよ」
「…………」
「我慢できなかったみたいですね」
「お、お前な……!」
ふふっといつものように笑う早見先生のことを、顔を赤くしてみている先生。
「もし噂になったとしてもそんなのただの噂ですから」
「………」
「ね?」
黙り込む先生に早見先生は安心させるよう微笑んだ。