先生と、時々涙雲
コツ、コツ、コツ
「あーまた2人でなんかやってるー」
振り返るとそこに立っているのは
……坂田さんだった。
「せっかく主任に写真渡してあげたのに。」
坂田さんは口を尖らせながら私から視線を逸らさない。
「おい、坂田あれは誤解だ」
「めちゃくちゃ普通に抱き合ってたじゃん。すばるも先生なのに、いいんだーこんなことしてー」
「だから違うんだって、坂…」
「だって好きだから!!!」
先生の言葉を遮って、幸にも誰もいない廊下に響き渡ったのはわたしの大きな声。
先生と坂田さんはすごく驚いた表情をして固まっている。
「好きになっちゃダメなの?わたし、先生のことがすきで……坂田さんなんかよりわたしのが先生のことすきなのに……もう放っておいてよ!!」
何を言ってるんだろう、わたし。
溢れ出す涙をとめることができないまま
逃げるようにその場を走って立ち去る
「おい、藤花!」
先生の呼ぶ声さえも、走りだしたわたしには届くこともなく
「なんかもういいや、わたし。」
坂田さんはそういいながら先生を残して教室に戻って行った。