先生と、時々涙雲
バレンタイン
今日はバレンタイン
私は唯と一緒に作った手作りチョコをカバンに入れた。
カバンに入っている筆箱についたお守りが目にはいると、自然と先生のことを思い出す。
廊下を歩いていると女子生徒たちに囲まれた先生の姿が見える
「私は、後で渡そうかな…唯、ついてきてぇ〜」
「もちろん♪」
遠巻きに見る先生を眺めながら廊下を歩いていると
……坂田さんが近づいてきた。
「げ、坂田さん、どうせすばるにチョコあげようとしてるんじゃないの…
またなんかあかりに絡んできたら、はっ倒してやるんだから!!」
少しずつ近づく坂田さんを横目で睨んでいる唯。
ど、どうしよう。こっちにくる…?
坂田さんは私の目の前で立ち止まった。
「あのさ、藤花さん」
「な、なんでしょうか……」
私は恐る恐る坂田さんの顔を伺った。
またなんか嫌味とか言われるのかな。
何言われても、もう平気だもん。
「この間はごめんなさい」
「え………?」
「文化祭の時の写真のこと。ちょっとやりすぎたって反省してるの。」
思ってもいなかった言葉と、坂田さんの申し訳なさそうな表情に私は驚きを隠せなかった。
「……ううん、私は大丈夫だから」
「藤花さんの本気が伝わってきて、私目が覚めたの」
私はあの時のことを思い出すと、恥ずかしさもあり少し気まずい気持ちになった。
「だから、すばると幸せになってよね」
「え?」
「しょうがないから、諦めてあげる!じゃあね。」
坂田さんはそれだけ言うと、サッと自分のクラスの教室に戻っていった。
「なんなのよ、あの態度は!謝るならもっと全力で謝りなさいよっ!」
「でも、びっくりしたね。あんなこと言われるなんて思ってなかったから…」